三宅島大学誌

2011〜2013年度にかけて実施した「三宅島大学」プロジェクトをふり返ります。

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「三宅島大学」をふり返る(6)

「三宅島大学」とは何だったのか これまで、ふたつの観点から「三宅島大学」プロジェクトをふり返ってきた。ひとつは、コミュニティや地域の理解を試みる際の方法にかかわる観点である。私たちは、日頃から「問題解決」のためにプロジェクトを構想することが…

「三宅島大学」をふり返る(5)

仲介者・媒介者としての「島外島民」 三宅島には、豊かな「資産」がある。ABCD(Asset-Based Community Development)アプローチでは、地域「資産」をマッピングした上で、それらを「モビライズ(mobilize)する」というプロセスを提唱している*1。つまり、…

「三宅島大学」をふり返る(4)

三宅島の「資産」をマッピングする あらたな「大学」を(実験的に)つくろうというとき、そもそも「大学とは何か」という問いかけが必要になる。「大学」について考えるとき、ギルバート・ライルの『心の概念』の冒頭の一節を思い出す。少し長くなるが、引用…

「三宅島大学」をふり返る(3)

拠点の重要性 『アートプロジェクト:芸術と共創する社会』(2014)の冒頭に、「アートプロジェクトとは」というページがある。たとえば、「制作のプロセスを重視し、積極的に開示」すること、「プロジェクトが実施される場やその社会的状況に応じた活動を行…